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2011年10月 6日 (木)

難病の脊髄小脳変性症、発症の仕組み一部解明

読売新聞(ヨミドクター) 10月6日(木)12時5分配信

 群馬大の平井宏和教授(神経生理学)らの研究グループは5日、女性患者の日記を基にしたドラマ「1リットルの涙」で知られる難病の脊髄小脳変性症が発症する仕組みの一部をマウス実験で解明したと発表した。

 遺伝子異常で生じた変異型酵素が、正常な酵素の働きを妨げ、運動機能に影響を及ぼすことがわかった。異常な酵素をなくす治療法の有効性が裏付けられた形だ。平井教授は「臨床試験への大きな一歩」とし、5年以内にヒトへの治療開始を目指す。

 今回、解明されたのは、約30種類ある遺伝性の同変性症の一つ。正常な酵素を持ったマウスに変異型酵素を作る遺伝子を注入すると、変異型酵素が、正常な酵素や、運動学習に不可欠な別の種類の正常な酵素の機能も妨害することが判明した。研究成果は、米科学誌「ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス」電子版に掲載された。

 平井教授は2008年3月、今回とは別の種類の同変性症で、マウスへの遺伝子治療に成功しており、今回の種類の同変性症にも応用可能とみられる。これまでは発症の仕組みが分かっていなかったため、遺伝子治療を臨床試験に導入する段階に至っていなかった。

 ■ 脊髄小脳変性症

 歩行が困難になる、話す時に舌がもつれるなどの運動失調が主な症状で、10~20年という長い年月をかけて進行することが多い。国内には約2万3500人の患者がおり、約3割は遺伝性とされるが、詳しい原因や根本的な治療法は分かっていない。

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