« 2011年11月 | トップページ | 2012年1月 »
年内30日迄
来春は5日より
施術開始致します。
宜しくお願い致します。
今年も残り僅かですが、体調を崩さず、有終の美を。。。
そして元気な新年を迎えられますように。。。
お祈り申し上げます。
読売新聞 12月27日(火)23時10分配信
九州大と慶応大の研究チームは27日、難病の筋萎縮性側索硬化症(ALS)の発症メカニズムをマウス実験で解明したと発表した。
脊髄で分解酵素の働きが低下し、神経を活性化させるアミノ酸「Dセリン」が増加、蓄積するため、筋肉の萎縮を引き起こすという。「酵素の活性を高める方法が見つかれば、治療薬の開発も期待できる」としている。研究成果は米科学アカデミー紀要(電子版)にも掲載された。
ALSは脊髄内で筋肉を動かす運動神経が障害を受け、次第に全身の筋肉に力が入らなくなる病気。全国に約8500人の患者がいるとされる。詳しい原因は不明で、根治的な治療法も見つかっていない。
研究チームは、遺伝子操作を受け、ALSと同じように脊髄の運動神経に障害を持つマウスで実験。脊髄内のアミノ酸の量を調べたところ、Dセリンが健康なマウスの約3倍に増え、蓄積していた。さらに、Dセリンの増加を抑える分解酵素「DAO」の働きが、通常の半分に落ちていることもわかった。
読売新聞(ヨミドクター) 12月24日(土)10時45分配信
東京電力福島第一原発事故の後、にわかに関心が高まった甲状腺。甲状腺には、どんな働きがあり、異常があると健康にどう影響するのだろうか。
甲状腺は、首の喉仏と鎖骨の間にあり、チョウが羽を広げたような形をしている。海藻などから摂取したヨウ素を使って甲状腺ホルモンを作る。
甲状腺ホルモンは、細胞の新陳代謝を活発にする働きがある。生きていくのに欠かせないホルモンで、脳の下垂体から出る甲状腺刺激ホルモンにより、血液中に分泌される濃度が調節されている。
甲状腺ホルモンが過剰だと、動悸、脈が速い、汗をたくさんかく、手が震える、不眠、疲れやすい、意欲が出過ぎてイライラするなどの症状が出る。高齢者は不整脈が表れることもある。免疫の異常で甲状腺を異常に刺激する物質(抗体)が作られてしまうバセドー病などが代表的だ。
逆に、不足した状態が「甲状腺機能低下症」で、活力が失われ、無気力、脈が遅い、寒がり、便秘、むくみ、脱毛などが表れる。妊娠中だと流産や死産の率が高まり、胎児や小児では成長や発達の障害の原因になる。成人で多いのは橋本病。これも免疫の異常の一つで甲状腺を攻撃する抗体が作られ、甲状腺に慢性の炎症が起きる。
宮下クリニック(群馬県高崎市)院長の宮下和也さんは11月、今回の原発事故後、甲状腺疾患で通院している患者に甲状腺機能の低下傾向があると、日本甲状腺学会で発表した。
治療で甲状腺機能が正常に維持され、事故以外に変動に関する要因がない1175人の事故前と事故後3か月以内の甲状腺ホルモン(フリーT4)と甲状腺刺激ホルモンの変化を調べたところ、約80%で甲状腺機能の低下傾向が見られた。1175人のフリーT4の平均値は1・37から0・92へと正常下限まで低下。低下を補うために分泌される甲状腺刺激ホルモンの平均値は1・5から5・2と、正常上限の4を上回った。
一定量以上の放射性ヨウ素を取り込むと、甲状腺機能は低下するが、宮下さんは「被曝量がわかっていないので、放射性ヨウ素の影響かどうかは不明。また、機能の低下が、甲状腺がんの発症に結びつくものではない」と話す。
体の成長や脳の発達に必須のホルモンだけに、妊婦や子どもへの影響が気になるところだが、赤須医院(東京都港区)院長の赤須文人さんは「お子さんなら身長の伸びと甲状腺の腫れをチェックして」と話す。子どもの甲状腺は胸開きの少ないブラウスの第一ボタン辺りにあり、上を向かせて腫れを見る。腫れがあるか、身長の伸びが急に鈍るようなら、医師に相談する。ホルモンは血液検査で測定でき、機能低下が見つかれば甲状腺ホルモンを補うことで治療できる。
宮下さんは、「昆布の食べ過ぎなどで機能が低下する人もいる。1日に必要なヨウ素は0・1ミリ・グラムで、昆布の乾燥重量なら0・1グラムくらい。日本人なら大抵の人は十分な量を取っており、海藻類の極端な食べ過ぎやヨウ素のうがい薬の使い過ぎなどには注意してほしい」と話している。(館林牧子)
TBS系(JNN) 12月23日(金)6時9分配信
インターネットで比較的安く購入できる放射線測定器について、国民生活センターが性能を調べた結果、今回、調査したすべての測定器で、0.1マイクロシーベルト前後の低い線量を正確に測定できなかったと発表しました。
調査が行われたのは、インターネットでおよそ2万円から6万円で販売されている中国製や日本製、それにウクライナ製とロシア製の5種類の放射線測定器です。
国民生活センターが、放射性セシウム由来のガンマ線の線量が毎時0.118マイクロシーベルトとなる条件で測定したところ、すべての製品で測定値に30%以上の誤差があり、正確に測定できなかったということです。
一方で1マイクロシーベルト以上ではロシア製とウクライナ製の測定器が照射された線量に近い値を示したということです。
国民生活センターには震災以降、放射線測定器に関する相談が680件寄せられているということで、国民生活センターは「安価な測定器では低い線量を正確に測れないうえ、食品などの測定もできないので注意して欲しい」と呼びかけています。(22日18:49)
nikkei TRENDYnet 12月20日(火)11時9分配信
平均すると子供は年に7回程度、大人は年に3回程度カゼをひくといわれていますので「ノドが痛くなって鼻水が出て、セキが出て……」というカゼの症状は一般の方にもおなじみだと思います。しかし、患者さんが「カゼ」だと思って病院を受診する時にはその病気の正体が「本当のカゼ」の場合と「カゼに似た別の病気」の場合があります。このように2つに分類することでこれから解説する「カゼの時には病院に行った方が良いのか」「カゼに抗生物質は効くのか」を理解しやすくなります。
今回話題にするのは「ノドや鼻の症状、咳などが主体のカゼ」です。下痢や腹痛、吐き気などが主体の「お腹のカゼ」については別の機会に扱いたいと思います。また、0歳児から小学生以下の小児では「カゼ」の診断・治療の考え方が成人とは異なりますので今回は成人のカゼについて解説します。
Q1 カゼをひいたときは病院に行った方がいいの?
多くの成人にとっては平日の昼間に病院に受診する時間を作るのはなかなか大変ですし、かといって「カゼ」で時間外や夜間に病院を受診するのもちょっと……ということでカゼをひいたときに病院に行くかどうかは悩ましいところです。
患者さんが「カゼっぽいのですが……」と言って病院を受診したときには医師は患者さんの病気の経過や診察の所見から「本当のカゼ」なのか、あるいは「カゼに似た別の病気」なのかを区別しようと努めます。
「カゼに似た別の病気」の中には適切な治療を行わないとどんどん悪化して入院が必要になるものや、場合によっては命に関わるようなものも含まれています。また、甲状腺の病気や肺がんなどもカゼと紛らわしい症状を示す場合があります。それらの「カゼに似た別の病気」の可能性が低いと判断したときに初めて「本当のカゼ」として治療を行います。
カゼで受診した患者さんの治療は大きく2つに分かれます。「症状を抑える治療」と「原因となっている微生物を退治する治療」です。
ヒトに感染症をきたす微生物は主に「細菌」と「ウイルス」に分類されますが「抗生物質」は「細菌」を退治して感染症を治癒に導く薬で、ウイルスにはまったく効果がありません。「本当のカゼ」はウイルスが原因なのでそれを退治する薬剤はありません。ウイルスを退治してカゼを治すのは患者さん自身の免疫力で、医師ができることは治るまでの間、少しでも過ごしやすくなるように「症状を抑える治療」を行うことだけなのです。
市販薬は「症状を抑える治療」で本当のカゼの症状緩和には役立つが
「本当のカゼ」の場合は「鼻水を抑える薬」「熱を下げて痛みを抑える薬」「セキを抑える薬」などが患者さんの症状に応じて処方されます。複数の症状がある場合は利便性も考慮してこれらの薬剤が配合された薬が処方される場合もあります。治療薬を選ぶにあたっては患者さんの持病や過去にかかった病気を考慮する必要がありますのでこれらについて問診で聞きます。
例えばある種の「熱を下げて痛みを抑える薬」は胃潰瘍・十二指腸潰瘍ができやすくなったり、腎臓を傷めたりする可能性がありますので、これらの持病がある方や過去にかかったことがある方、高齢者など副作用の危険が高い方の場合は相談の上で使用を避ける場合もあります。また現在、別の病気の治療の治療を受けている方の場合は処方されている薬剤と作用が重複して副作用の危険が高まってしまう場合もあります。
定期的な処方を受けている方は薬局で「お薬手帳」をもらうようにして、病院の受診の際には必ず持参してください。
市販のカゼ薬は「症状を抑える治療」に役立つ成分が配合された薬です。もしも「本当のカゼ」であれば市販薬を用いて症状を緩和することが可能です。しかしながら「カゼに似た別の病気」に対する「原因となっている微生物を退治する治療」に用いる薬は病院でしか処方できません。よって、そのような病気の可能性がある場合は病院を受診したほうが良いと思います。
Q2 どんな症状があると「カゼに似た別の病気」の心配をすればいい?
ではどうやって患者さん自身で「カゼに似た別の病気」の可能性を判断すればよいのでしょうか?
まず「本当のカゼ」の典型的な経過を示します。
この典型的な経過から外れるほど「カゼに似た別の病気」の可能性が高まります。しかしながらここに示したのはあくまで典型的な経過ですので感染したウイルスの種類(カゼを起こすウイルスは200種類以上あります)あるいは患者さんの年齢、免疫力などによって高熱が出たり、白目が赤くなるなど別の症状が目立ったりする場合もあります。また体のだるさや軽度の頭痛などもしばしばみられる症状です。
米国疾病管理予防センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)のウェブサイトでは「カゼ」の症状がある場合に病院への受診を勧める状況を紹介しています(関連リンク)。米国と日本で医療機関へのアクセスの簡便さなどに違いはありますが、この勧告は日本の患者さんが受診するかどうかを判断するうえでも役立つものと思います。これを基に受診をお勧めする状況を示します。
「カゼ」患者さんに病院の受診を勧める状況の例38度をこえる発熱がある鼻炎の症状が市販薬で改善しない頬の奥の痛みやひどい頭痛を伴うボーっとする感じが強い、あるいは周囲からみて普段と言動が異なる咳がひどくて血液が混じる痰を伴う咳がひどくて持病に心臓や肺の病気がある息切れがある、息を吸いにくい・吐きにくい感じがあるのどの痛みがあり物を飲み込みにくいのどの奥に白い膿のようなものが付着している皮膚に発疹を伴う声のかれが2週間以上続く溶連菌咽頭炎の患者と接した後の発症(※)※溶連菌は高熱を伴う咽頭炎(ノドの痛みが主体となるカゼ)の原因となる細菌の中で最も重要なもので、特に小児でしばしば感染症が見られます。患者さんの鼻水や唾液のしぶきを介して家族や学校の同級生などの周囲の人にも感染して症状を引き起こす場合があります。38℃をこえる発熱をしばしば起こすカゼに似た病気の中で細菌による感染症ではない病気の代表がインフルエンザです。インフルエンザについては次回に詳しくご説明したいと思います。(CDCのウェブサイトの勧告を一部改変、追加) これらは「カゼに似た別の病気」の中でも抗生物質の治療が必要な細菌による感染症(細菌性副鼻腔炎、細菌性咽頭炎、肺炎など)、あるいは緊急治療が必要な感染症や合併症(カゼに伴う喘息の悪化・発症など)を疑わせる所見です。もちろん受診後に医師の診察や検査の結果からこれらの病気の可能性が低いと診断されれば抗生物質を用いない場合はしばしばあります。38℃をこえる発熱をしばしば起こすカゼに似た病気の中で細菌による感染症ではない病気の代表がインフルエンザです。インフルエンザについては次回に詳しくご説明したいと思います。
Q3 症状が軽い「カゼ」のときには病院を受診しなくてもいいの?
先ほど述べた受診を勧める所見がなくても早めの病院の受診をお勧めしたい患者さんもいます。
症状が軽くても早めの病院受診が望ましい状況持病があり多くの薬の処方を受けている妊婦・授乳婦高齢者(特に80歳以上)過去に手術で脾臓(※)の摘出を受けている2カ月以内に熱帯、亜熱帯地域に渡航歴がある※脾臓はヒトの免疫力と関連する臓器です。血液疾患の治療や胃がんの手術に伴って、あるいは交通事故などの外傷の結果として手術で摘出される場合があります これらに該当する患者さんは、カゼの治療薬の選択に注意が必要、あるいは重症の感染症にかかる危険性が高いので要注意です。
もともと多くの薬を飲んでいる患者さんは、その薬と新たに用いるカゼ薬の飲みあわせが悪い(ある薬が別の薬の効果を弱めたり、副作用を強めたりする)場合があります。妊婦・授乳婦は、胎児や乳児への悪影響が出ないような薬剤を選択する必要があります。いずれも病院を受診して、これらを考慮したうえで治療薬を選んでもらうことが望ましいでしょう。
ここに挙げた以外にも「血液の病気やHIV感染症などにかかっている」「リウマチ、膠原病、がんなどの病気の治療を受けている」「臓器移植を受けている」方は免疫力が低下していて感染症が重症になりやすい場合があるのでカゼの症状があるときにどのように対応するべきか前もって主治医と相談しておいて下さい。
高齢者は、一般に免疫力や体力の低下に伴い、重症の感染症にかかりやすいことに加えて、重症の感染症にかかっても熱や強い症状が出ない場合もあるので注意が必要です。心配な場合は早めに受診して、医師の診察を受けることを勧めます。
脾臓を摘出された患者さんは、肺炎球菌という細菌の重症感染症にかかる危険が高まることが知られています。カゼ症状がある時(特に発熱を伴う場合)は、早めに病院の受診を考えた方が良いでしょう。脾臓摘出後の肺炎球菌の感染症は、急速に進行します。場合によっては発症から1日以内に命に関わる場合もある恐ろしい感染症です。ただし、事前に「肺炎球菌ワクチン」の予防接種を受けておくことでその感染症をおこす危険を減らすことができます。脾臓の摘出を受ける患者さんは必ず主治医と肺炎球菌感染症の予防について相談しておきましょう。
2カ月以内に熱帯地域、亜熱帯地域に旅行した後で発熱した場合は、渡航地で感染した病気の症状として発熱をきたしている場合もあります。可能であれば感染症科のある医療機関への受診、相談を検討する必要があります。熱帯地域・亜熱帯地域で流行している感染症は数多くありますが、最も恐ろしいのは熱帯熱マラリアという病気。診断が遅れると命に関わります。「マラリアなんて日本人には関係ない病気」と思われるかもしれませんが、2006~2009年に、国内でも226例(感染地域:アフリカ127例、アジア58例、オセアニア23例など)が報告されており死亡例も報告されています(関連リンク)。マラリアは渡航前からの予防薬の内服により予防が可能なので熱帯地域、亜熱帯地域への渡航や長期滞在の際には、ワクチンによる他の感染症の予防と併せて「渡航者外来(トラベルクリニック)」を受診して相談しておくことが望まれます。日本の「渡航者外来(トラベルクリニック)」を設置している医療機関の所在地は日本渡航医学会のウェブサイト内、日本旅行医学会ウェブサイト内などから参照できます。
Q4 カゼに抗生物質は効くの?
先に述べましたように「本当のカゼ」はウイルスが原因なので抗生物質は無効です。「いや、前にカゼをひいたときには抗生物質を飲み始めてから症状が良くなった」とおっしゃる方もいらっしゃると思います。
この場合は理由として
1. 実は「カゼに似た別の病気」に罹っていて抗生物質が効いた2. 抗生物質と一緒に処方された症状を抑える薬(多くの場合は抗生物質と共に処方されると思います)が効いた3. 実はちょうど抗生物質の処方を受けた時期から自然に良くなった(もともとカゼは治療せずとも時間とともに自然に良くなる病気です)
などが考えられます。
よくある誤解として「鼻水や痰が黄色っぽかったり、汚い色をしていたりすると細菌の感染症だから抗生物質が必要」というものがあります。このような変化はカゼの治癒過程でしばしば認められるものでそれ自体が抗生物質の必要性を示唆するものではありません。このことは先述のCDCのウェブサイトでも強調されています。
すべての薬剤は副作用を起こす可能性がありますが、抗生物質は比較的副作用を起こす頻度の高い薬剤として知られています。米国では薬剤の副作用で救急外来を受診するケースのうちの20%程度は抗生物質が原因であると報告されており(Shehab N et al. Clin Infect Dis 2008; 47: 735)具体的な副作用の症状としては薬剤アレルギーによる皮膚の発疹や発熱、下痢などがあります。
必要のない抗生物質を用いると患者さんの体の中で「耐性菌」という抗生物質が効きにくい細菌が増加して、後に感染症を起こす可能性が高まります。現在日本を含めた多くの国で「耐性菌」の増加が深刻な問題となっており、その原因の一つが「カゼ」に対する誤った抗生物質の処方の多用であると考えられています。
決められた期間のみ続けないとぶり返したり後遺症を引き起こす原因にも
すべての薬剤治療、外科治療などの医療行為は、行為によって得られる健康の回復という「プラスの面」と一定の確率で起こりうる副作用という「マイナスの面」のバランスを考慮して行われています。カゼの正体が「細菌が原因となっている感染症」で抗生物質を用いて治療しないでいるとなかなか治らない、あるいは重症になる危険がある場合には「プラスの面」が大きいので医師は抗生物質を処方します。このような感染症には「細菌性副鼻腔炎」「(溶連菌による)細菌性咽頭炎」「肺炎」などが含まれます。
医師は診断した病気の種類や原因となる細菌の種類に応じて抗生物質の種類、投与期間を決めます。
抗生物質は処方された日数をきちんと飲み切って、医師の再診の指示があればそれに従うようにしてください。熱が下がったり症状が良くなったからといって短期間で抗生物質の内服を終了すると、後で病気がぶり返したり、予期しない後遺症を引き起こす原因となることがあります。中には、前に受診した病院で処方された抗生物質を自己判断で内服して治療を試みる方がいらっしゃいますが、これは絶対に避けてください。
ほとんどの「カゼ」では抗生物質が無効であることに加えて、仮に抗生物質が有効な細菌感染症であったとしても、数多く種類のある抗生物質の中で状況にあった薬を適切な期間投与しなければ、治癒は得られないからです(抗生物質の飲み薬は数十種類以上ありそれぞれ有効な感染症が違います)。中途半端に抗生物質を使ってしまったことで、「カゼ」の裏に隠れていた重大な感染症の診断が遅れてしまい、生命にかかわるような事態を招くような事例も耳にします。
Q5 カゼがなかなか治らないときにはどうすればいい?
「カゼ」を市販薬や処方薬で治療したけれどなかなか治らなくて困るときがあります。
カゼの症状は数日間でスパッと良くなるというよりは、症状の出る場所が少しずつ変化しながらゆっくり治っていくので、どのような場合に再度病院を受診した方が良いかは悩むところかもしれません。症状が出てから数日たってからから咳が出るようになって、痰が絡んだり、鼻水の色が濃くなったりするのはカゼの治癒過程としては一般的で、これら自体はカゼが治っていないことを示す症状ではありません。
先にご紹介したCDCのウェブサイトでは症状が長引いた時の受診の目安として
カゼ症状が長引いた時に受診が望ましい状況鼻炎の症状が10日間以上持続するのどの痛みが1週間以上持続する咳が3週間以上持続するを挙げています。これとは別に37℃台の微熱が2週間以上続く場合や一度熱が下がったのにその後再び38℃をこえる熱が出た場合も受診をお勧めいたします。ただし症状が強い場合(ぐったりして水分もとれない、息苦しいなど)、全く改善の兆しがない場合、薬の副作用が疑われる場合などは別ですので、早急に受診してください。再受診する場合はかかりつけの病院や、前回受診した病院に受診するのが原則ですが、上で述べたような強い症状がある場合は、大規模な総合病院や救急病院を受診する状況もあると思います。
カゼの後に咳が長引く原因として喫煙
一般的に、カゼで1度病院を受診して、その3日後あたりに再度受診する方が多い印象を受けています。そのような方の多くは上で述べたような症状の変化を「カゼの悪化」ととらえて心配になったり、最初の受診の時に3日分しか薬をもらわなかったために再度受診したりしていることが多いようです。
症状がひどくない場合は市販薬で対応するという方法もあるでしょうし、最初の受診の際にもう少し長めに薬をもらっておくという方法もあります(ただし夜間外来や救急外来では処方日数に制限がある場合が多いのでご注意を)。
上の再受診の目安の日数を見て「咳」のところが3週間とはずいぶん長いなぁ、という印象を持たれるのではないでしょうか。カゼの後の症状として咳は長引きやすく、2週間程度持続することは比較的頻繁に見られます。医師は咳が3週間以上持続しているときに「カゼ」以外の咳の原因、例えば喘息(大人になって突然発症する場合もあります)、気管支のアレルギー、副鼻腔炎、胃食道逆流症、高血圧の薬の副作用などを検討するのが一般的です。
もちろんそれまでも咳止めで症状の緩和を図ることはできますので、症状の強さに応じて市販薬の使用や受診を検討しましょう。
また、カゼの後に咳が長引く原因として喫煙が良く知られています。本当は健康のために常日頃から禁煙を心掛けてほしいのですが、少なくともカゼをひいているときは、不快な咳の症状が長引かないようにするために、禁煙することを強くお勧めいたします。
咳が長引くときに症状を緩和しようとして、手持ちの抗生物質を飲む方がいらっしゃいますが、長引く咳に抗生物質が効くことはほとんどありません。
数少ない抗生物質が有効な場合がある咳の原因の一つとして百日咳という病気がありますが、その場合も適切な抗生物質を選ばないと有効性は期待できません。百日咳は「眠れないほどひどいセキやセキ込んだ後に吐いてしまう場合」や「3種混合ワクチンをまだ打っていない小児と同居している場合」には特に重要な病気ですのでカゼの受診の時にはこれらの情報を担当医にお伝えください。
今回のまとめ「カゼ」の症状をきたす病気には「本当のカゼ」と「カゼに似た別の病気」があり、治療が異なります。「本当のカゼ」の治療は症状を抑える治療であり、市販薬の対応がある程度可能です。「カゼに似た別の病気」の場合は病院での診察、治療が必要です。抗生物質は細菌によって引き起こされる「カゼに似た別の病気」を治療する薬であり「本当のカゼ」や「長引く咳」には無効です。「38℃をこえる熱」などの症状は「カゼに似た別の病気」を示唆するので病院の受診の目安になります。「カゼ」で受診した患者さんの治療を考える上で、持病や今飲んでいる薬などの情報は重要です。医師から問診いたしますがもし聞かれなかった場合は患者さんからご説明いただけるとより良い治療薬を選ぶのに役立ちます。 年明けには、インフルエンザについて解説します。
風邪を引いてから、熱が下がっても咳が残りなかなか落ち着かない場合ってありますよね。
そんな時、試していただきたいのがこちらのツボ
どちらも、腕にあるツボになります。
今回紹介するのは 肺の経絡にあります 孔最と尺沢
そして肺の経絡と表裏の関係にある
大腸経のツボ 手の三里と曲池も重ねて取るといいでしょう。
これでも落ち着かなければ、相生相克関係にある心と腎を補います。
風邪様の乾いた風が長引く場合は、今流行のマイコプラズマ型の肺炎も疑われます。
1日1回でもいいので4~5日続けて施灸して見て下さい。
抗生物質や、咳をブロックするお薬のような即効性は望めませんが、日に日にじわじわと咳の回数が減ってきたり、初期に痰が出ていなかった場合でもだんだんと出てくるようになるかもしれません。これは効果のある証しです。
それでもなかなか症状が改善されない場合は、医療機関でX線を用いた検査を。。。
私事ですが、やはり流行のマイコプラズマではないかと疑い、受診したところ幸い、疑いはないだろうという事で、ムコダインとフコスデというお薬をいただきました。そのお薬と併用し施灸をしたところ、実に効果を感じ夜間、咳で目が覚める事もなくなり熟睡できるようになりました。
低下した自然治癒力をお灸により鼓舞する事で、薬の力を最大限に得る事が出来たのだと思います。
西洋医学と東洋医学のコラボレーションとでもいいましょうか^^
お互いの素晴らしい相乗効果を身をもって感じました。
まだまだ寒い日が続きます、乾燥や、低体温に気を付け、風邪に負けない健康作りを。
関連記事
http://riraku.cocolog-wbs.com/blog/2011/11/post-883a.html
ダイヤモンド・オンライン 12月12日(月)5時30分配信
EDの潜在的患者は800万~1000万ともいわれています。
実際に人知れず悩まれ、相談しずらい症状ではないでしょうか?
当院でも何回か来院し、患者と施術者としての信頼関係が築かれる頃、打ち明けられる事があります。
EDとインポテンツとは混同しやすいので説明が必要でしょう。
インポテンツが勃起不能の症状をいい、対してEDとはエレクトル・ディスファンクションの頭文字を取ったもので、要は勃起不全の事をいいます。
不全とは、勃起するまで時間がかかったり、日によって勃起しないようなケースを指します。
ですので、インポテンツとは違い、全く勃起しないわけではない場合をEDといいます。
原因には、家庭、経済、仕事などの悩みによる心因性のもの、体になんらかの原因があり陥る、器質的なものがいわれています。
心因性のものは、その原因となるものの解決が重要でしょう。
器質性が原因になるのは、一般的に高血圧や、糖尿病の合併症など、血管障害による場合が多いようです。
また欝による場合も。
治療法は治療薬が一般的です。
日々進化している治療薬はすでにバイアグラは古い類で、現在日本ではバイアグラ、レビトラ、シアリスの3種類があるそうです。
バイアグラには食事をすると効果が出にくく持続時間が短い欠点があったそうですが、レビトラの場合、食事による影響を受けにくいのが長所。しかし、こちらも持続時間が長続きしなかったそうです。
そんな中、開発されたのがシアリス。
36時間にわたり効果が持続し、食事の影響を気にしなくていい、まさに万能薬。
これら、治療薬は泌尿器科以外にも、精神科、心療内科でも処方していただけるそうです。
最近では、インターネットでの売買が出来るそうですが、偽物や異物が混入していたり、命に危険が及ぶ場合も中にはあるそうです。
一番危険なのが国内で許可去れている25ミリグラム錠と50ミリグラム錠をこえる錠剤を服用し、四時間以上勃起してしまう持続性勃起症になってしまうことだそうです。
人工的に海面体をいじめるため、最悪の場合、海面体のコントロールが出来なくなってしまい、非常に危険だそうです。
インターネットで購入しないように、医療機関で相談しましよう。
また、心臓病や糖尿病の血行障害がある方でも治療法はあるそうです。
調合した薬を海面体に注射し、勃起させる方法らしく、バイアグラが聞くのは薬剤効果により全身の血流がよくなる為です。しかし、血管障害がある場合には、文字どおり命懸け。
この方法ならそういったリスクも少なく効果があげられるようです。
妊娠時には、様々な症状や異常に悩まされると思います。
つわりをはじめ、妊娠後期には、むくみや、尿にタンパクが出たり、下肢に静脈瘤が出来る事も。
また血糖値があがり、妊娠糖尿病になる妊婦さんも。
妊娠糖尿病になると、生まれた子供も糖尿病にかかりやすいというデータもあり、さらには妊娠糖尿病は巨大児の出産を引き起こす事があるそうなので血糖値のコントロールは注意が必要です。
出産間近になると、繰り返し起こる微弱な陣痛が原因で脳性麻痺になる事もあるそうです。
漢方ではそれらに対する薬が存在します。
むくみに対しては利尿作用のある柴苓湯などが効果的だそうです。
腎機能を回復するため、水腎症の予防に役立ち、また、むくみ感がすっきりするでしょう。
妊娠して十六週間は薬の服用が出来ないため、妊娠の予定がある方は、妊娠前の健康作りにも気を遣いたいですね。
おしりの悩み・・・
今日は痔についてお話します。
痔とは簡単に肛門周辺、静脈の血流が滞ることで鬱血してしまい、塊になった状態の事を差します。
肛門と大腸を境界に内側にできる内痔核と、外側に出来る外痔核に分けられます。
触診により痔核がみつかっても痛みがない事もありますが、排便時に出血する場合があります。
その際に肛門からの出血は鮮やかな赤色で内臓からの出血なら肛門に達するまでの間に酸化し黒ずみやすいといわれます。
原因としては、ストレス、便秘、排便時の力み、長引く座り作業、足の冷えやによる血行不良やお酒の飲み過ぎなどが挙げられます。
複数当てはまる方は症状も深くなりがちです。
なかでも長引くストレスにより起こりがちな自律神経の興奮により、腸の働きがアンバランスになることによって起こりる痔や、血行の不良が原因で起こる症状には鍼灸が効果的。
冷えた体を温める目的で、ツボを選び、同時に自律神経の乱れも正します。
全身の血のめぐりも良くなり、自然に症状の改善が期待されます。
日常では、体を冷やさない事に気を付けて、カイロを使用したり、入浴で体を温めましょう。またストレスも溜め込まないような生活をこころがけましよう。
お酒や、食事がおいしくなるこの季節。
暴飲暴食が続く事で気を付けたいのが、尿酸値の上昇。
そう、「痛風」です。
通風の激しい痛みの原因は、血液の中に溶け切れなかった尿酸が結晶化し、関節に沈着するためと言われています。
その関節にたまった結晶が、なんらかのきっかけで剥がれ落ち、白血球がそれを排除しようとして、炎症が起きて激しい痛みが起ります。
これが、風が吹いただけでも痛むとうたわれ、激しい痛みで知られる、痛風発作のメカニズムといわれています。
男性に多く、足の親指に起きやすいのが特徴です。
しかもなぜ親指が好発部位なのか?それはもっとも心臓から遠く冷えやすいというのが原因ともいわれています。
結晶が剥がれ落ちる原因は、ストレスや激しい運動、尿酸値の激しい変動によって引き起こされるとしています。
日本痛風・核酸代謝学会のガイドラインでは、血液検査で1デシリットル当たりの尿酸値が7ミリグラムを越えると、高尿酸血症と定義され、痛風予備軍とされています。
しかし、尿酸値が高くても発症しない人もいるそうです。
尿酸値が7ミリグラムで1割、8ミリグラムで2~3割、9ミリグラムで4~5割ぐらいの発症率というデータもあるそうです。
尿酸値が高いまま放置していると、心筋梗塞や脳梗塞などの血管障害がおこりやすくなり、腎不全や尿路結石になるリスクもまります。
医療機関での治療法は、利尿を促進する薬と生活習慣の改善をメインに、二年間、尿酸値を6ミリグラム以下にキープする事を目標にするそうです。
そうすることで結晶はほぼ消失するそうです。
他には、水分を多く摂るようにし、血中の尿酸値を高くしない事が重要です。
ときに、夏場の大量の発汗後や、逆に寒い季節に水分摂取が減ってしまう時は要注意が必要です。
痛風というと、真っ先にプリン体が重要視されますが、1日の目標値でみると、400ミリグラムをこえないことがすすめられています。
しかし、それよりも毒になるのが、深酒。
アルコールが肝臓で分解されるときに作られるアセトアルデヒドは尿酸の排泄を妨げ、利尿作用が高まり脱水を起こしやすい。その為、お酒の量をコントロールする事は、実に重要です。
昔は、ナポレオンも痛風だったとされていることからも「帝王病」や「贅沢病」などともいわれた痛風。
飽食の時代。
正しい知識と、生活で、
これからの季節、健康な食生活の参考にしてみてはいかがでしょうか。。。