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2014年11月 1日 (土)

クモ膜下出血 激しい頭痛 生死分ける最初の出血量 気になるこの症状

夕刊フジ 10月31日(金)16時56分配信

    11月に「過重労働解消キャンペーン」(厚労省)が実施される。クモ膜下出血は脳卒中の中でも40-60代の働き盛りに発症が多く、過労死の原因になる。秋と早春の季節の変わり目に増える統計報告もあるので、高血圧や過度の飲酒習慣のある人は注意したい。

 【脳動脈のコブが破裂】

 クモ膜とは、脳の表面を覆う膜(3層)の1つで、半透明でクモの巣のような網目状の構造をしていて脳表面を走る血管を支えている。このスペースに血液が流れ出すのがクモ膜下出血。原因の大半は脳動脈にできたコブの破裂だ。

 東京済生会中央病院・脳神経外科の淺田英穂部長が説明する。

 「コブは脳動脈瘤(りゅう)といって、太い主幹動脈の枝分かれする部分にできます。遺伝子的に血管に弱い個所をもつ人がいて、血圧が高いと脳動脈瘤ができやすいといわれています」

 コブの大きさは、未破裂のものでも5ミリ以上あれば予防として治療が検討されるという。

 【発症の半数が死亡】

 コブが破裂しやすい危険因子は、過度の飲酒、高血圧、ストレスなど。そのため働き盛りに発症しやすい。

 「特徴的な症状は、突然、ハンマーで殴られたような強烈な頭痛と吐き気です。これは頭蓋内圧の上昇による症状で、はっきり現れるので80-90%は救急車で搬送されます。ただし、出血が微小の場合には頭痛が軽度のことがあり、徒歩で外来を受診されるケースもあります」

 クモ膜下出血が怖いのは、脳卒中の中でも最も死亡率が高いこと。20%が病院に着く前に死亡、治療しても約30%が死亡。助かったとしても20-30%は手足のマヒ、言語障害、記憶障害などの後遺症が残る。完全に社会復帰できるのは、出血の軽い20-30%という。

 【72時間以内に手術】

 クモ膜下出血で生死を分けるのは、1分1秒を争う治療の早さではなく、最初の出血の量や広がりなどが関係する。出血は1度止まるので、初期治療は安静を保ち薬で鎮痛、鎮静、降圧を行う。それから再出血の予防のために手術が行われる。

 「脳内血腫の合併があれば早く手術する必要がありますが、通常、ガイドライン的には72時間以内の手術になります。再出血が怖いので、早すぎてもリスクがある。早く手術すれば助かるというわけではないのです」

 手術法には、開頭して脳動脈瘤の根元をチタン製のクリップで止める開頭手術と、足の付け根の血管からカテーテルを誘導し、脳動脈瘤の中にプラチナ製のコイルを詰める血管内手術がある。

 「術法には一長一短あるので、適応は年齢や動脈瘤の場所や形などで使い分けます。開頭手術は3-5時間、血管内手術は2-3時間かかり、3-4週間の入院が必要になります」

《クモ膜下出血の予兆》

★1-3週間前に頭痛がある

(微小の出血の場合)

★脳動脈瘤の場所によっては物が二重に見える

《クモ膜下出血の典型症状》

★突然、激しい頭痛が起こり、嘔吐(おうと)を繰り返す

★重症では意識を失う

★脳に血の塊ができると、言語障害やマヒを伴う

寒くなるこれからの季節は血圧の高低差が生まれやすくリスクが高まる時です。日頃から血圧が高めの方は特に注意が必要です。

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