健康ニュース

2015年9月 6日 (日)

国内で年100万件! 白内障手術の最前線

<医療>国内で年100万件! 白内障手術の最前線

毎日新聞 9月6日(日)10時30分配信

 最近「光がまぶしく感じる」「かすんで見える」「眼鏡が合わなくなった」といった症状はありませんか? それは、もしかしたら「白内障」かもしれません。カメラのレンズのような役割をしている目の水晶体が白くにごってくる病気で、老眼と共に誰にでも起こりうる加齢現象の一つです。世界で最も手術件数が多いと言われ、日本でも年間約100万件の手術が行われる白内障。自分や家族が治療を受ける日が、遠くない未来にやって来るかもしれません。南青山アイクリニック(東京都)の三木恵美子医師に、治療や注意点について聞きました。

 ◇60代で7~8割、80代はほぼ全員が発症

 水晶体がにごるのは、加齢や紫外線などによる酸化で、水晶体を構成するたんぱく質の性質が変化することが主な原因と考えられています。白内障の発症年齢にはかなり個人差がありますが、初期の混濁も含めた有病率は、60代で7~8割、70代で9割、80歳以上でほぼ100%という報告があります。早い人は40~50代で症状が出始めます。読書や運転、外に出かけた際に、違和感があって気付く人もいますが、徐々ににごってくるので気付かない人も多いのです。

 主な原因は加齢ですが、その他に先天性のものや、他の目の病気に続いて起こるもの、外傷によるものなどもあります。初期であれば、薬によって進行を遅らせられる場合もありますが、完全に治すことはできません。進行すると視力が低下し、黄色や茶色くにごってきて、サングラスをかけたような見え方になることも。放置しておくと失明することもあります。40歳を過ぎたら、定期的に目の詳しい検査をすることが大切です。

 ◇手術時間は約30分、日帰りも可能

 白内障の治療の基本は、にごった水晶体を取り除いて人工の眼内レンズを入れる手術です。手術で角膜の周りを切開し、水晶体を超音波で砕き、吸引して取り出します。そして、水晶体を包んでいた袋「水晶体のう」に、眼内レンズを入れます。多くの人は20~30分で終わり、日帰りすることができるので、比較的安全性の高い手術と言えるでしょう。70~80代で手術を受けられる方が多いのですが、中には90代の方も。ただ、患者さんによっては、加齢で水晶体が硬くなったり、水晶体のうに癒着している場合など、手術のリスクが高くなることもあります。また、網膜の病気や緑内障などを併発している人は、手術を受けても視力が回復しないこともあるので、事前に検査し、手術を勧めないケースもあります。

 ◇最新眼内レンズは老眼や乱視も矯正

 現在では、さまざまなタイプの眼内レンズが登場しています。白内障の手術の際にそれらの眼内レンズを入れることで、老眼や乱視、近視、遠視を矯正できるようになってきました。眼内レンズには大きく分けると、1カ所にピントが合う「単焦点眼内レンズ」と、遠くや近くなど、複数箇所にピントが合う「多焦点眼内レンズ」があります。それぞれにメリットとデメリットがありますので、表にまとめました。

 さらに、一人一人の目に合わせて作成し、乱視も矯正できるオーダーメードの多焦点眼内レンズもあります。また、一方の目は遠く、もう片方は近くを見えやすいように度数に差を付けた単焦点眼内レンズをそれぞれ入れて、両目で遠くも近くも自然に見えるようになる「モノビジョン」を選択する人もいます。

 安全性が比較的高いとはいえ、外科手術ですから合併症が起こることもあります。術後の合併症で最も多いのは「後発白内障」と言われるもので、水晶体のうが術後1、2年でにごって視力が低下してくる合併症です。この場合、レーザーでにごった部分を取り除く手術をします。その他、目の中に細菌が入り、感染症を起こす「術後眼内炎」がまれに起こることもあります。リスクも含めて、事前に医師からしっかりと説明を受けてください。

 ◇点眼で白内障が治る?

 今年7月、英科学誌ネイチャーが、手術をせずに点眼薬で白内障を治す可能性を示した論文を掲載しました。論文によると、先天性白内障の患者の遺伝子に、水晶体に元々存在するステロイドの一種「ラノステロール」の生成を阻害する変異がみられることを発見。水晶体のたんぱく質が凝集するのを防止できる効果が、ラノステロールにあると推測しました。そして、白内障の犬にラノステロールを含む点眼薬を6週間投与したところ、白内障の重症度が軽減し、水晶体の透明度が増したとしています。先進国では失明にまで至る人は減ったとはいえ、現在も人類の失明の主な原因は白内障ですから、さらなる研究の発展が期待されます。ただ、本当に人間の進行した白内障にも効果があるかなど「まだよく分からないな」という印象を持ちました。

 診察していると、見た目や気持ちが若い人は、白内障もあまり進んでいないことが多いような気がします。白内障は加齢現象の一つなので予防は難しいですが、抗酸力のある食べ物をバランスよくとり、定期的に運動するなど、全身のアンチエイジングを心がけることによって、発症や進行を遅らせる効果が期待されます。また、はっきり言えるのは、紫外線は避けた方がいいということです。白内障だけでなく、紫外線は加齢黄斑変性など眼底の病気にも影響します。夏場、日差しが強い日は特に、サングラスやUVカット効果のある眼鏡をかけてください。【聞き手=編集部・中村好見】

疲労に効く食べ物はなにがイイ?

「鶏むね肉」の疲労回復効果に注目、渡り鳥支える高濃度栄養素 読売新聞(ヨミドクター) 9月6日(日)11時30分配信 「鶏むね肉」の疲労回復効果に注目、渡り鳥支える高濃度栄養素 読売新聞社  「鶏むね肉」が最近、疲労回復に効果があると注目されている。渡り鳥が何日も休むことなく飛び続けるのをヒントに、研究が行われてきた。渡り鳥の羽を動かすむね肉に、高濃度の「イミダペプチド」という栄養素があることがわかった。  「2週間以上、継続的にイミダペプチドを摂取すると、疲労感が改善されてきます」。実験の中心となった東京都目黒区の阿部医院院長で、東京内科医会副会長の清水恵一郎さんは説明する。  イミダペプチドは二つのアミノ酸(生命を支えている大切な栄養素)が結合した物質だ。これを摂取すると血液中で二つのアミノ酸に分解するが、脳や肉体の疲労してさびついた細胞に達すると、再びイミダペプチドに合成され、疲労部分を回復してくれる。  イミダペプチドは生き物ごとに、消耗が激しく疲れがたまりやすい部位に含まれている。回遊魚のマグロ、カツオは泳ぎ続けるために大事な尾びれの付け根。人間は一番使っている脳だ。  清水さんら内科医が2009年に行った実験では、疲労を感じている人がイミダペプチドを配合した飲料を8週間飲んだ。飲まなかったグループと比べると、明らかに疲労感が軽減されていた。(グラフ参照)  「鶏むね肉は比較的安く、低カロリーで高たんぱく質のヘルシー食品。1日100グラム、最低でも2週間食べ続けてみてください」  清水さんのお薦めは、イミダペプチドが水に溶けやすい性質を利用したスープ。多めに作って、冷凍保存しておくことも可能だ。「梅干しや、黒酢、レモンなどクエン酸を含むものと組み合わせた鶏むね肉料理もいいですよ」(斉藤勝久)

2015年7月31日 (金)

熱中症予防 水の補給し過ぎにも注意

正しい給水方法は?低ナトリウム血症にご用心 ダイヤモンド・オンライン 7月31日(金)14時0分配信  なぜか真夏になるとあちこちで開催される「耐久レース」。自転車、マラソン、トレイルランニングと競技はさまざまだが、参加者は競技中の水分補給に頭を悩ませるだろう。  実はこの水分補給、一歩間違えると「低ナトリウム血症」という致命的な状態を引き起こすこともある。先日、米国から競技中の水分補給に関するガイドラインが発表された。  低ナトリウム血症は、血液中のナトリウム濃度が極端に低くなった状態を指す。兆候は意識が遠のくような感じや、手足のむくみ、吐き気や頭痛など。放置すると錯乱など脳機能障害の症状が現れ、昏睡状態から時には死に至る。  運動誘発性の低ナトリウム血症(EAH)は、アスリートが水やスポーツドリンクなどを必要以上にがぶ飲みしたときに発生しやすい。エクササイズ時間が4時間を超える運動や、軍事教練なみのジムワークのEAHリスクは高く、当然、耐久レース関係は最も症例報告が多い。  ちょっと驚くのは、低強度のエクササイズでも油断は禁物であること。何と、ビクラムヨガ(いわゆる、ホットヨガ)もEAHリスクが高いのだ。発汗率が低いところにもってきて、生真面目に水分補給をし過ぎると体格の小さい女性はすぐに「がぶ飲み状態=低ナトリウム血症」に陥る。また、運動慣れしていない人の汗はナトリウム濃度が濃い、つまり体内からナトリウムが失われてしまうために、EAHリスクが高くなってしまうという。  EAH新ガイドラインの勧告は至ってシンプルだ。いわく、「喉が渇いたときだけ、水分を補給するように心がけること」。渇く前の水分補給を指導された経験があると受け入れ難いかもしれないが、今の世界の趨勢は「渇いたら、飲む」である。  さて、自分の給水が適正かを確認するには、いつもの給水付きで運動前後の体重を比較するといい。運動前より体重増なら給水過剰。適正な給水量は、体重減少量÷運動前の体重×100=脱水率(%)で2%程度だ。3%を超えるようなら、逆に給水不足である。  (取材・構成/医学ライター・井手ゆきえ)

2015年6月20日 (土)

<鎮痛薬が効かない>第三の頭痛に瘂門・天柱

<鎮痛薬が効かない>第三の頭痛とは

毎日新聞 6月20日(土)10時40分配信

 ◇耳の後ろが痛くなることが始まり

 日々パソコンやスマートフォン、タブレットで仕事や趣味を楽しんでいる皆さん、最近頭痛や目の奧の痛みに悩まされていませんか。身近な疾患だけれどもよく知らない頭痛について、くどうちあき脳神経外科クリニック(東京都)の工藤千秋院長に聞きました。

【男性の抜け毛の原因にも】注意したい脂漏性皮膚炎

 頭痛にはいくつかの種類があります。緊張性頭痛と片頭痛が、さしずめ二大横綱といえるでしょう。緊張性頭痛は、まるで鉢巻きをしたように頭が締めつけられるような痛みが特徴です。一方の片頭痛は、頭の片側がズキズキ痛みます。前兆として目がチカチカすることがあり、頭痛がひどくて嘔吐(おうと)することもあります。

 実は、この二つの頭痛の症状とは違う、いわば「第三の頭痛」が最近急増しています。耳の後ろが痛くなることから始まり、痛む所が日によって違う。さらに痛みが鉢巻きのように横方向ではなく、後頭部から頭頂、頭の前の方へと、縦に動いていきます。これが第三の頭痛で「大後頭神経痛」と言います。

 この病名を告げると、患者さんは一様に「え? 神経痛が頭にもあるんですか」と驚かれますが、あるのです。耳たぶの裏側から横に指をすべらせていくと、髪の生え際のあたりで骨の出っ張りに触れます。押さえると痛いはずです。大後頭神経はそこを通って上下に伸びています(図)。顔に痛みが出る三叉(さんさ)神経痛はよく知られていますが、三叉神経と大後頭神経はリンクしていて「大後頭神経三叉神経複合体」と呼ばれています。両者は親戚のようなものなので、大後頭神経痛では三叉神経の始点である目の奥が痛くなることもあります。

 ◇一番の原因は姿勢の悪さ

 大後頭神経痛が起こるいちばんの理由は、姿勢の悪さです。現代人はデスクワーク中の大半の時間、パソコンを使いますが、モニターを真正面ではなく、左右どちらかの前方に置いている人が多いようです。そんな人によく見られるのが、モニターを見るときに体は正面を向いて首だけひねる、ゆがんだ姿勢です。これだと、顔を向けている側の大後頭神経は頭蓋骨(ずがいこつ)と頸椎(けいつい)に挟まれ、反対側の大後頭神経は引っ張られてしまい、どちらの場合も神経が興奮します。挟まれた側が痛む人も、引っ張られた側が痛む人もいますが、片側だけ痛む人が多いようです。

 次に多い理由は人間関係など精神的なストレス、三つ目は天候です。大後頭神経痛は雨が降る前日に起こりやすく、雨が降ると治ります。

 ◇普通の消炎鎮痛薬は効かない

 診断は、脳の専門家には容易です。痛む場所や痛みが縦に移動することなどから大後頭神経痛と見当がつくので、脳腫瘍や変形性頸椎症などほかの病気ではないことを確認するためにMRI(磁気共鳴画像化装置)や頸椎X線検査をして、問題がなければ診断を確定します。

 治療では薬を処方しますが、通常の消炎鎮痛薬は効きません。大後頭神経は三叉神経とリンクしていると前述しましたが、三叉神経痛の特効薬であるカルバマゼピン(製品名:テグレトールなど)が有効です。消炎鎮痛薬を1日3回、1週間飲んでも痛みがとれなかった人が、カルバマゼピンを夜1錠飲むだけで、翌朝から楽になります。もし、それが効かない場合は、痛む場所に局所麻酔薬を注射する神経ブロックを週1回のペースで何度か行うとたいてい治まります。

 忙しくて病院にいく時間がない人は、いちばん痛いところを親指でぐっと5秒ほど押して離す、また5秒ほど押して離すということを繰り返すと、神経の興奮が抑えられて痛みが和らぎます。湿布薬を小さく切って、痛い場所に貼るのもいいでしょう。【聞き手=医療ライター・竹本和代】

2014年11月 5日 (水)

過剰に摂取した脂肪はどこへ行くのか 鍵分子「ミンクル」解明

産経新聞 11月5日(水)9時1分配信

 ■将来の治療薬開発視野に

 毎日の食事で、過剰に摂取した脂肪はどこへ行くのか。メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の人の場合、内臓脂肪の量が限度を超えると、「ミンクル」という分子を介して脂肪組織の線維化が起こり、糖尿病など生活習慣病の原因につながる恐れがあることが日本発の研究で示された。脂肪組織の性質に焦点を当てた画期的な研究成果で、メタボの予防・改善に向けた治療薬の開発につながることが期待される。(大家俊夫)

 ◆マウスの実験で証明

 ミンクルの性質についてはこれまで、生体の感染防御に中心的な役割を果たすことが分かっていた。しかし、今回はミンクルを介して肥満の脂肪組織の線維化につながる別のメカニズムが解明された。研究したのは東京医科歯科大大学院医歯学総合研究科の菅波孝祥(たかよし)特任教授と小川佳宏教授のグループだ。同研究は9月、英国の科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」(電子版)に掲載された。

 実験では、肥満の内臓脂肪組織にあるミンクルを取り除いたマウスとそうでないマウスの2種類に高脂肪食を与えて太らせたところ、前者のマウスは後者に比べ、肝臓への脂肪蓄積や糖代謝異常(血糖値の異常)が軽減されたことが示された。

 この実験を踏まえて、「肥満の人の内臓脂肪の量が限度を超えると、ミンクルを介して脂肪組織の線維化が起こり、脂肪が肝臓に蓄積して脂肪肝になる。その結果、脂質代謝異常(コレステロール値の異常)などを経て、糖尿病になったり、非アルコール性脂肪肝炎(NASH)に発展したりする」というメカニズムを突き止めた。

 ◆負のサイクル防止

 メタボや肥満症の人は、ミンクルが負のサイクルに向かって機能しないように、生活習慣を改善することが重要となってくる。

 一つは食事の工夫だ。脂肪は就寝中にたまりやすい。このため、就寝前の食事や間食を避けることを心がける。また、油分の多い食事は減らし、油の種類も不飽和脂肪酸のオリーブオイルなどに切り替えることが推奨される。

 もう一つは運動だ。メタボの人は体が重く感じられる傾向にあり、エスカレーターや車での移動に偏りがちだが、日常生活の中で少しでも歩く距離を増やしていく工夫が大切になってくる。菅波特任教授は「歩けば歩くほど、体内の脂肪分の燃焼が促進され、脂肪組織の線維化を防ぐことができる」と説明する。

 ただ、現実にはひざに痛みを抱えるなどの理由で運動療法が難しい人もいる。メタボや肥満症の人に対する効果的な治療薬がいまだ少ない中で、共同研究者の小川教授は「日本人は欧米人に比べ、軽度の肥満でも脂肪が蓄積しやすい。ミンクルを標的とした治療薬の開発が日本人の肥満を救うことになる」と意欲をみせている。

 ■「肝臓の脂肪蓄積」 CTでチェックを

 脂肪にはいくつかの種類があり、腹部の筋肉の外側にあってつまむことができるのが皮下脂肪であり、大腸や小腸のまわりについているのが内臓脂肪。皮下脂肪や内臓脂肪の貯蔵量が限度を超えると、毒性の高い「異所性脂肪」が肝臓などに蓄積される。

 肝臓に必要以上に脂肪が蓄積しているかどうかはCT(コンピューター断層撮影)や腹部エコー検査で一定のレベルは調べられる。菅波特任教授は「肥満の人は検査した方がいい。早期の段階で分かれば、糖尿病などのさまざまな生活習慣病の予防になる」と語っている

2014年10月12日 (日)

<脳の劣化>「白質病変」あると 運転、まず右折苦手に

毎日新聞 10月12日(日)14時0分配信

 加齢や動脈硬化などで脳の細胞間に隙間(すきま)ができる「白質病変」があると、車の運転で右折のような複雑な動作が苦手になるとの分析を、朴啓彰・高知工科大客員教授(交通医学)と中野公彦・東京大准教授(機械工学)のチームが発表した。白質病変は、認知機能の低下が確認される前でも見られる。早期発見で事故防止につなげる対策が急がれそうだ。

 白質は神経細胞の線維が集まったコンピューターの配線のような領域。病変の有無は、磁気共鳴画像化装置(MRI)で診断する。

 チームは、20代▽白質病変がない60代以上▽白質病変が軽度の60代以上--の計32人に試験場を走ってもらい、警察の試験教官が技能を採点。普通に運転した場合と、音声で出題された暗算の問題を答えつつ運転した場合を比較した。

 その結果、左折では、各グループの技能に差はなかったが、複雑な安全確認が必要になる右折では、白質病変があるグループのふらつきが大きかった。暗算をしながらだと、無駄な動きはさらに約4割増えた。また、一時停止を無視した回数は、普通の運転時はほぼ横並びだったが、暗算が加わると、病変がある人では3倍以上に増えた。【清水健二】

2014年10月10日 (金)

なぜ効くのか? 療法とパルス療法の効果 メカニズムについて

当院でも取り入れております。温熱療法とパルス療法の
効果について。(トワテックニュースより抜粋)
第1回 温熱療法と電気療法が身体に及ぼす影響の違い

カテゴリ:温熱療法について
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2014.10.07

得られる効果は同じでも、レベルやメカニズムは全く異なります

 

 

柔整師、鍼灸師をはじめとした施術家たちに馴染みの深い温熱療法。しかし、その効果や優位性については、まだまだ知られていないメリットがたくさんある。

そこで今回、温熱療法の研究者である群馬パース大学保健科学部理学療法学科の松澤正教授に、温熱療法の知られざる効果ついて伺った。


「温熱療法が体に及ぼす影響は多彩です。良く知られているのは、血液循環の改善や疼痛の緩和、神経の伝導速度の上昇や軟部組織の伸張性の改善などです」

 

血液循環の改善効果とはどのようなものだろうか?

 

「血液循環が良くなれば筋肉は柔らかくなりますから、その後の施術効果を高めるのにとても有効です。例えばマッサージをする前に患部を温めてあげれば、疲労した硬い筋肉や、深い層の筋肉にまで簡単に働きかけることが可能になります。

また、温熱で筋肉の緊張が緩和されるということですから、リラックス効果も期待できます。温泉をイメージしてもらうといいでしょう」

血管の拡張や血流の改善により老廃物が除去され、筋肉が緩められるのだという。そのため、より質の高い治療を提供できるということだ。

では、疼痛緩和の効果についてはどうだろうか?

 

 

「痛みの抑制のメカニズムは、その痛みの原因によって異なります。温熱療法による効果は、主に血液循環改善による効果であるといえます。すなわち、血流障害や筋緊張による痛みに対しては、血液循環が改善されることによって抑制されます」

 

痛みで体を動かしにくい患者さんには、温熱療法を行うかどうかでその後の施術効果が大きく変わりそうだ。

これらの効果は電気療法でも得られるが、温熱療法との違いはどのような点なのだろうか?

 

「痛みの抑制効果としては、電気療法もよく使われます。電気療法による痛みの抑制は、脊髄の神経細胞の働きである内因性疼痛抑制機構や門調節系説(ゲートコントロール セオリー)によって説明されます。したがって、温熱療法と電気療法の痛みの抑制作用には違いがあるということです。例えば、温熱療法なら血液循環の障害による腰痛、五十肩など。電気療法なら神経系の痛み、つまり神経痛や椎間板ヘルニア、頚腕症候群などの治療に適しています。

どちらが優れているとはいえません。それぞれの痛みの原因によって、使い分けると良いといえます」

 

一概にどちらが良いという考え方ではなく、それぞれをどのような条件で使うかが重要だということだ。

それでは、神経伝導速度の上昇については、どのような効果が得られるのだろうか?

 

「神経伝導が上昇するということは、神経の動きがよくなるということです。そのため、筋肉の動きがスムーズになり、身体全体の負担が軽減されます」

もう一つの効果である、軟部組織の伸張性の改善とはどのようなものか?

 

「温熱によって軟部組織が伸びやすくなりますので、関節の動きが良くなり、運動がしやすくなります。したがって、関節運動をする前に温熱療法を行うと、より効果的な施術を行なえるということです」

2014年6月14日 (土)

喫煙で認知症のリスク2倍

喫煙で認知症のリスク2倍…九大教授らが調査 読売新聞 6月14日(土)15時36分配信  


たばこを吸う人は認知症になる危険度が2倍に高まるとの調査結果を九州大の清原裕教授(環境医学)らの研究グループがまとめた。  14日の日本老年医学会で発表した。かつて喫煙は認知症を減らすとの報告があり、近年、それを否定する報告も海外で相次いでいたが、日本人対象の研究でも、たばこが認知症のリスクとなることが示された。  今回の調査は、1988年時点で認知症でなかった福岡県久山町の高齢者712人の集団(平均年齢72歳)を15年間追跡した。また、この集団の15年前(72~73年、平均年齢57歳の中年期)の健診記録を照合。中年期、高齢期の喫煙状況と認知症発症の関係を調べた。  追跡期間中に認知症を発症したのは202人。中年期、高齢期の各時期で「喫煙」「過去に喫煙歴あり」「非喫煙」に分けて分析すると、喫煙者は非喫煙者に比べ、認知症の発症リスクが2倍になった。過去に喫煙歴がある人と非喫煙者では明確な差はなかった。


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百害あって一利なし。

末梢血管を収縮し血流量を低下させるタバコ(ニコチン)が認知症の予防になるとは考えにくいですよね。


2014年4月21日 (月)

「健康」の基準が変わる?

 日本人間ドック学会の「新基準」に反応続々 産経新聞 4月20日(日)13時38分配信  多くの企業で健康診断が行われる4月、健康診断や人間ドックで「異常なし」とされる基準が変わるかもしれないという気になる研究結果が公表された。

日本人間ドック学会などが作る専門家委員会が、人間ドックで健康の基準とされる値について、従来の数値より上限や下限を緩和した数値を発表したのだ。
これまで基準値をはみ出していた人も今後は「健康」となるかもしれないとあって、学会や厚生労働省には多くの問い合わせが来ている。しかし、病気のリスクは個人差が大きい上、新しい数値がそのまま採用されるかはまだはっきりしない。
専門家は「数値に一喜一憂するのではなく、体の状態を正しく理解することが求められる」と冷静な対応を求めている。 ■「基準値」といえども明確な基準なし  企業の健康診断や人間ドックを受けると、血液検査などさまざまな検査の結果が数値で示される。
結果を受けとる際にチェックするのが、自分の数値が基準値の範囲に入っているかどうかだ。  実は、この「基準値」は一律に決まっているものではない。
厚労省によると、生活習慣病予防のため平成20年度に始まった特定健診、いわゆるメタボ検診では、血圧やコレステロール値などの基準値が決められている。しかし、人間ドックや企業の健康診断では、日本人間ドック学会が示している数値を使ったり、各施設が独自に基準値を定めたりしている。
「健康な成人」がどういう人を指すのか明確ではないため、結果的に基準値がバラバラになっているのだ。  そこで、専門家委員会は人間ドック受診者のデータに目をつけた。
平成23年に人間ドックを受けた約150万人の中から、喫煙をしておらず、既往症や治療中の病気がない「健康な成人」を約1万人抽出。血圧やBMI(肥満度)、血中コレステロールなどの基本検査27項目を調べた。  
その結果、従来の学会の基準値を大きく外れていたり、性別や年齢によって数値にばらつきがみられたりする項目があることが分かった。これを受けて、専門家委員会が示した新たな基準値は次の通りだ。
■血圧やLDLコレステロールの数値は大幅緩和  まずは血圧。一般的には収縮期(最高血圧)が130、拡張期(最低血圧)が85を超えると、「高血圧」と判断される。しかし、委員会の調査では健康でも数値にはかなりばらつきがあり、最高血圧は147、最低血圧は94以下でも健康であると判断した。
 また、身長と体重から計測されるBMIについても、従来は男女とも25以下とされていたのが、男性は18・5~27・7、女性は16・8~26・1が「基準値」とされた。  
血液検査の項目についても幅が広がった。特に違いが大きかったのが、男女とも120未満が良いとされてきたLDL(悪玉)コレステロール。男性は178mg/dl以下と大幅に緩和され、女性は年齢を3段階に分け、30~44歳で152以下、45~64歳で183、65~80歳で190以下とされた。  
これにより、血液中の総コレステロール値の上限も広がった。従来は140以上200未満とされていたが、男性で151~254、若年女性で145~238、高齢女性で175~280以下となった。  
また、これまで男女とも150未満が良いとされてきた中性脂肪についても、男女で異なる結果が出た。一般的に男性の方が中性脂肪が高いため、男性は198以下と上がったのに対して、女性では逆に134以下と厳しくなった。  
こうした「男女」による違いは、尿酸値や肝機能を表すγ-GTP(GGT)など複数の検査項目で見られた。総じて、男性は従来値より緩和され、女性は従来値より厳しくなる傾向にあった。
■「新基準」が導入されるかは不明  では、新しい基準値はいつから適用されるのだろうか。これに関しては、「分からない」というのが正直なところだ。  
学会では今後検討を重ね、早ければ来年4月から基準値が変わる可能性があるとしているが、今回の研究結果の数値がそのまま採用されるかどうかは不明だ。
また、仮に基準値が大幅に変わったとしても、各施設がいつ、どの程度導入するかは分からない。専門家委員会は「学会の基準が施設に浸透するまでには数年かかる」とみている。
 今回の基準はあくまで「健康」な人に対してのもので、持病を持つ人には当てはまらないことにも注意が必要だ。
さらに、今回発表された数値は「現時点で健康な人の数値」であり、将来的な健康を保証するものではない。
専門家委員会の委員長を務めた渡辺清明慶応大名誉教授も「新たな基準値で将来も健康を維持できるかについてはさらに検討が必要だ」と話し、研究を続ける考えだ。
 身近な健康の話題だけに、委員会の発表への反響は大きい。国の健康施策を担う厚労省のがん対策・健康増進課には「いつ見直しが行われるのか」といった制度に関する質問から、「今飲んでいる高血圧の薬をやめていいか」といった個人的な質問など、さまざまな問い合わせが寄せられている。
同課は「例えば高血圧なら、基準を緩和しても将来的に脳出血などの病気が増えないかどうかなど、見直しには慎重な検討が必要」とする。  
国が定めるメタボ健診の基準値についても、日本高血圧学会などの専門学会から意見を聞くなど、さまざまな科学的根拠を積み重ねながら、見直しの必要性を検討していくという。
■検査数値を健康と向き合う契機に  新たに示された基準値を適用して「自分は健康」と安心したい人には耳の痛い話だが、「健康は数値では決められない」と指摘する声も大きい。
 「人間ドックにだまされるな!」(主婦の友社)などの著作がある中野サンブライトクリニックの大竹真一郎院長(総合内科専門医)は「数値にはどこかで線を引かなければならないが、正常とされる範囲に入っていたからといって安心して良いかといえばそうではない」と「数字」との正しい付き合い方を解説する。  
大竹氏によると、基準値を厳しくすると、不必要な人まで治療しないといけないことになるし、逆に甘くすると治療すべき人を放置することになる。人間ドックなどの基準値は、さまざまなデータや考え方に基づき線を引く作業で、基準の中か外かだけにとらわれてはいけないという。  
例えば今回の発表では、健康な人のLDLコレステロール値は178以下とされたが、178なら良いわけではなく、下げる努力は必要だ。患者が注意するのはもちろん、「医師には、基準値を外れたらすぐ投薬治療を始めるのではなく、食事などの適切な指導で数値を改善させるスキルが必要となる」(大竹氏)。  
個人差も大きい。同じLDLコレステロール178でも、太っていて血圧が高く、喫煙している糖尿病の患者と、やせ気味で血圧が低く、たばこを吸わず持病もない患者だったら、数値が示す危険度は異なってくる。
 大竹氏は「数値がいくつかということより、その数値で将来の脳卒中や心筋梗塞などを予防できるかという観点の方が重要だ。数値だけを見るのでなく、健康を保つため何が必要かを医師とともに考えてほしい」とアドバイスしている。(道丸摩耶)

2014年3月27日 (木)

健康博覧会2014 開催レポート

自然食、サプリに加えロコモ対策機器など集結 健康博覧会開く、産業振興の受け皿に 健康寿命延伸をテーマに成長機運高まる健康産業界。 健康増進に関わるあらゆる商材が一堂に会した業界最大のビジネスショー 「健康博覧会2014」が今月12日開幕した。 昨年を上回る規模で開かれた会場では、健康食品やサプリメント、美容・健康機器など、 健康寿命延伸のカギを握る末端製品やOEM品の展示が目白押し。 2日目は風雨が強まる中、悪天候にも関わらず主要の通販、DgS、訪販などのトップやバイヤーも駆けつけた。 また、連日TVなどの取材や報道も相次ぎ、健康長寿産業への関心が同展に集まった。 注目のセミナーでは、経産省の「健康長寿産業の確立」や、長寿社会と健康寿命の延伸、機能性表示 をテーマにした講演が行われ、会場は立ち見が出るほどに。新制度をテーマに白熱した議論も繰り広げられた。 今年は昨年比10%増となる570社(750小間)が出展、国内外の有力企業がビッグサイトに集結した。 連日各ブースでは熱心に商談する風景が見られ、「早速具体化しそうな商談ばかり」と 喜ぶ声が聞かれるなど出展社には充実した3 日間となった。 同展では、バイヤーや企業責任者への動員にも注力しており、主要な大手通販メーカーをはじめ、 チェーンドラッグ、訪販、全国展開を行うフィットネスチェーンなど多岐にわたる企業のキーマンが来場した。 出展社へのインタビューでは、「大手バイヤーが来る展示会ということに加え、 初日から出足が好調なので今後の展開が面白くなりそう」(サプリメントOEM企業、初出展)、 「来場者から鋭い質問が寄せられるなど関係者も多い。よく勉強していると感じた」(水素水メーカー) といったコメントに加え、「来場者の関心が高く、手応えがある。数年前と来場者層がかなり 変わった印象がある」(サプリ・化粧品メーカー)などの声が多く寄せられた。 また、海外進出を狙うメーカーから「ハラル認証を取得しているか」といった質問が飛び交うなど、 トレンドを反映させるコメントが目立った。 一方、訪れた来場者からは、「いろいろな商材の出品があり、健康関連商品を幅広く見ることができる」(通販バイヤー)や、 「他社の機能性データの見せ方などを調査しにきた。頭髪や肌での治験が増えている印象がある」(臨床試験会社)といった リサーチとしての来場も。 会場は、「健康食品・サプリメント展」を中心に5 つのゾーンで構成。 ゾーン最大となる「健康食品・サプリメント展」では、依然人気が続く酵素系素材を扱う企業が目立ったほか、 水素水や関節対策を訴求した商品を扱うブースに人だかりができていた。 「オーガニック&ナチュラルプロダクツ展」では、食品、化粧品、衣料などが勢ぞろい。 農水省有機食品制度班課長補佐の大貝真弓氏が講演したセミナーによると、 「米国と同等性条約が結ばれたことで日米オーガニック認証の簡易化が実現。 経済不況下でも世界市場630億ドル、米国では280億ドル(成長率10%)ともいわれるオーガニック市場に 参入が可能になった」としており、輸出入業者をはじめ、来場したバイヤーからの期待感も高まった。 次回は来年3月11日(水)から3日間、同じく東京ビッグサイト東4・5・6ホールで 開催する。本格化する健康寿命延伸産業と、市場導入目前となる機能性表示制度をフォーカスし、 規模を拡大して行う。 ※健康産業新聞1522号より抜粋